必ず防ぎたい糖尿病の合併症

「糖尿病・高血糖はよくない」とういことは常識ですが
それらを患っている人や、(まだ)そうでない人も
なぜそれらが良くないのか考えたことがあるでしょうか?

もちろん「疾患」であること自体、避けるべきことになりますが
その症状・内容自体が、とても苦しいことにつながるのです。

よく耳にする言葉として

喉が渇く

失明する

足が壊死して切断することになる

と結果的なことばかりが言われます。

しかし、本当に注意しなければならないことは
その結果ではなく、糖尿病に至るほどの高血糖体質につながる生活習慣であり
”糖尿病”という枠には、いずれ収まらなくなるほどの状況が訪れるのです。

高血糖を招くような乱れた生活習慣

特に乱れた食生活を改善しなければなりません。

乱れた食生活は、高血糖だけではなく、「高血圧」や「動脈硬化」といわれるような状態
そして、それらの結果として「脳卒中」といった致命的な症状を招きます。

またそれらだけではなく、糖尿病特有の合併症を招き
「長い治療生活の最初の一歩」となります。

数ある生活習慣病の中でも、糖尿病が特に警鐘を鳴らされる理由として

  • 防ぐための対策が分かりやすい
  • 高血糖の予防法があらゆる病気の予防に適している
  • 防ぐことによって他の生活習慣病を予防できる

といった理由が挙げられます。

糖尿病の予防こそが、健康な生涯を送るための一番の秘訣なのです。

ここでは糖尿病に特徴的な、各種合併症を紹介しておきます。

糖尿病性神経障害の症状

高血糖の状態が長く続くことによって神経にも影響が出てきます。

糖尿病がきっかけとなって発症する合併症の中でも、
一番初めにやってくるものが、「糖尿病性神経障害」です。

その主な症状を、1つずつ見ていきましょう。

末端神経障害

手足の、特に指の先などがしびれてくる感覚が出てきます。

”虫が張っているようだ”と表現される、気持ちの悪い感触が続きます。

進行することで、運動機能にも障害が出るようになり
力がうまく入らないなどの症状が出てきます。

神経が犯されることで、あらゆる部分に影響が出てくるため
「顔面麻痺」や「視神経の機能障害」の影響によって目が見えずらくなります。

痛みなどの皮膚の感覚がなくなってくるのも特徴的です。

自立神経障害

主に呼吸や体液の分泌・循環がうまくいかなくなり

  • 便秘や下痢
  • 胃もたれや吐き気
  • 性機能障害

以上の、いわゆる”体調が悪い”とされるような
内臓部分の疾患が原因となる症状が出始めます。

糖尿病が元となる疾患は、これらの神経障害が原因で起こります。

自律神経を始めとした「神経系統」は、
体を動かすだけでなく、目に見えない内臓の働きも支配しています。

高血糖の傾向がある方は、少しの痺れでも放っておかずに
これらの症状が出る前に、対処していことを心がけましょう。

糖尿病性網膜症の症状

尿病の合併症の中でも、最も恐ろしい疾患がこの「糖尿病性網膜症」です。

糖尿病の過程において、視力への影響があることは広く認知されており
視力の低下はその結果として、最も起こりやすい症状でもあります。

放っておくと最悪の場合失明に至り、
実際に日本では後天的な失明原因の2位になっています。

1型糖尿病の患者の「ほぼ100%」
2型糖尿病の患者の「半数以上」が発症すると考えられています。

高血糖による血管障害の結果、網膜が酸素不足の症状を起こしています。

それに対応するために、新しい血管(新生血管)を作りますが
それ自体がとても脆いため、出血を起こしやすく
血管閉塞や網膜剥離などの疾患をにつながり、網膜へのダメージが積み重なります。

糖尿病性網膜症の治療法

糖尿病における合併症のため、高血糖体質を改善していくしかありません。

一度発症してしまうと、完全に治療することは困難なため
高血糖と診断された後は、特に注意したい合併症です。

初期症状は非常に気づきにくく、小さな黒い点が見え始めたり
視界が少し曇って見える程度です。

一定の段階まで進行してしまうと、急激に視力が低下してくることになります。

レーザーや、メスを入れた物理的な治療を施すこともありますが
根本的な解決にはならず、むしろ悪化させてしまうことが多いのが現実です。

視力の低下はとても弊害が多く、日常生活に大きな影響を与えてしまいます。

統計的には50%の人が発症しますが、絶対に防げないということはありません。

糖尿病と診断された後は、「次の段階」をしっかりと見据え悪化させないよう意識し
いち早く対処することが大切であると、痛感することになる症状に違いありません。

糖尿病性腎症の症状

「糖尿病性腎症」は、血液をろ過する役割を持つ
「腎臓」がダメージを受け、正常に機能することができなくなることで
他の器官、最終的には「体全体」に影響を及ぼす合併症です。

比較的長い期間に亘り、高血糖の症状が続いている方が
最後に発症する症状であり、そのほとんどで「腎不全」の症状が見られるため
人工透析が必要になるきっかけとなる疾患でもあります。

日本で人工透析を受けている患者の、約半数が糖尿病患者でもあります。

糖尿病性腎症の初期症状

高血糖によって腎臓に影響が出始めると、まず「ネフローゼ症候群」という
腎臓疾患の症状が現れ、蛋白尿が出始めます。

また、倦怠感をが続き、疲れやすくなります。

今まで(高血糖の状態)と同じく、自覚症状が少ないため
違和感を感じる頃には、腎臓の機能不全が進行していることが多いです。

高血糖の基準に届いてから、10年程度で腎不全の症状を発症する方が多く
その時点から治療を始めるのはやや遅いです。

糖尿病性腎症の治療法

インスリン等の高血糖薬の摂取により、血糖値のコントロールをします。
また、腎機能が低下しているため、インスリンが溜まっていて必要のない場合もあります。

「腎層がほとんど機能していない」と言う場合には、人工透析が必要になります。

一度人工透析の段階になってしまうと、基本的に一生通院することになります。

腎臓移植という方法もありますが、日本では症例が少ないことが現状です。

糖尿病性腎症は、「動脈硬化」を招くため

  • 心筋梗塞
  • 狭心症
  • くも膜下出血

これらの血流障害による、重篤な症状を招く原因にもなります。

また腎臓疾患の特徴として倦怠感を覚えることが多いため、日常生活に悪影響を及ぼします。

糖尿病性腎症は、自覚症状がないまま進行し
最終的に人工透析に至る可能性が非常に高い合併症です。

しかし高血糖と診断されたとしても、日々の生活習慣を改善すれば防ぐことができます。

「合併症になってしまったら、非常につらい」という
当たり前のことを、決して忘れずに予防に取り組みましょう。

妊娠糖尿病の症状

糖尿病の中には「1型」「2型」の、どちらにも当てはまらない特殊な症状もあります。

その中の1つである「妊娠糖尿病」は、
妊娠をキッカケに、妊娠中のみ高血糖の症状が出る珍しいケースです。

妊娠糖尿病の原因

ホルモンバランスの変化が主な原因です。

妊娠によって、血糖値を上げやすいホルモンが分泌されますが
それに見合うインスリンの分泌ができない体質の場合に、が発症しやすくなっています。

また、元々糖尿病になりやすい・気質のあった人
血糖値が上がりやすかった人にリスクが高いとされています。

妊娠糖尿病を発症すると、「羊水過多」や「早産」のリスクが高くなるため
妊娠中の特に注意を払わなければいけない疾患の1つでもあります。

また、胎児の先天性の疾患のリスクも高くなります。

胎児への、栄養過多にもつながっているため
通常よりも大きく成長した状態での出産になる傾向があり

その結果、難産になることが多くなります。

妊娠糖尿病の治療法

妊娠中期より、徐々に高血糖の症状が出てくるため
早期の発見によって、大事に至らない・症状を食い止めることが大切です。

妊娠中のため、胎児への影響を考慮しなければならず
一般的な糖尿病患者に施すような、治療が出来ないため
投薬は基本的にインスリンの投与のみになります。

また、妊娠中のため、極端な食事制限は取れませんが
糖質や炭水化物を中心に制限していく必要があります。

基本的には、出産後に血糖値は正常に戻ることがほとんどですが
まれに正常な血糖値に戻らず、本格的な糖尿病になってしまうこともあるため
出産したからといって安心せず、経過に注意が必要です。

また、元々糖尿病リスクが高かった人に起こる疾患のため
継続した高血糖対策を続けていくことが推奨されます。

高血糖高浸透圧症候群の症状

「高血糖高浸透圧症候群」とは、非常に危険な急性の神経障害です。

1型、2型関係なく重い感染症に感染した影響や
高血糖患者用の薬を飲み忘れたことが原因となり、
血糖値の急激な上昇をもたらし、意識障害などを起こします。

「非ケトン性高浸透圧性昏睡」と呼ばれることもあります。

高血糖患者が、大量の糖分を摂取してしまった際にも発症することがあります。

インスリンが機能しないため、血中のブドウ糖濃度が以上に高くなり(高浸透圧状態)
糖分を排出しようと、排尿する機能が以上に働きます。

その際に、脳からも水分が失われたことによって重篤な症状を招きます。

高血糖高浸透圧症候群の前兆

突発的に症状が発生することも珍しくありませんが、
徐々に症状が出始めることもあるため、その前兆を紹介しておきます。

  • 喉が渇く
  • 尿が大量に出る
  • 眠気
  • 痙攣

一般的な高血糖の症状と、重なるものもありますが
高血糖高浸透圧症候群が発生するケースというのは、
高血糖暦が長い人も多く、症状が安定している場合も多いです。

”いつもと違う”症状が出始めたら、注意が必要になます。

急激な血糖値の上昇により、インスリン不足を起こしますが
インスリンの分泌不足・機能障害のある、糖尿病患者の場合
極めて危険な状態に陥ることになります。

高血糖高浸透圧症候群の治療法

症状が重い場合は、早急に大量のインスリンを投与することが必要となります。

早期に発見できた場合は、浸透圧を安定させるために
脱水状態の解消や、高血糖の状態を徐々に改善していきます。

日常的な予防法としては、水分を多めに取る習慣を身につけ
浸透圧が上がりにくい状態にしておきましょう。

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